2010年11月9日朝日新聞朝刊
ベルマーク教育助成財団50周年記念事業
オーサー・ビジット2010
池上彰さんが、熊本大学教育学部付属小学校にて、
小学5,6年生を前に、「物事を論理的に考える」ことについて
お話をされた汰記事を読んで。
(以下記事抜粋)
子どもたちにまず、
「最近テレビで凶悪犯罪を伝えるニュースが流れ、
ワイドショーでもさかんに言われているが、
では、問題。
日本の殺人事件の件数は増えているか?」
という問題に対し、ほとんどの子どもたちが
「増えていると思う」に手を挙げた。
しかし、実際には、去年1年間に起きた殺人事件は、
全国で1094件、1955年は3066件。
増えていると思った原因を考えた子どもたち答えは、
「防犯カメラとかが増えたから」や「警察の捜査が早くなって
殺人を犯す人がへったから・・・」など意見が出た後、
池上さんは新たなデータとして
「実は日本の検挙率は約95%で、昔も今もほとんど変わり
ません。・・・・・」
ここで、池上さんが「論理的な考え方」の一例として、
「戦後の混乱の時代には殺人事件が頻繁に起きていたし、
ニュース番組がほとんどなかった。今は、ニュース番組が
増えたうえ、昔よりも件数が減った分、殺人事件がニュースに
なりやすくなった。それを毎日のようにテレビで見聞きする。
それがみんなが殺人事件が増えたと感じる原因のひとつなんです」
池上さんからのアドバイスとして、
「ニュースのイメージや言っていたことを鵜呑みにするのではなく、
『ちょっと待てよ』と疑問を持ち、自分なりに仮説を立てて、
データのなどを調べて検証してみる。そうして物事を論理的に
考える習慣を身につけていってください」
と締めくくった。
大人でも案外今のほうが凶悪犯罪は増えていると思っている
方が多くいるのではないかと思います。
物事を論理的に考えることがいかに大切であるかと同時に、
テレビで流されるニュースを論論理的思考で
考えるのは、とっても大変な作業だなと思いました。
テレビで毎日垂れ流されるニュースは一方通行で絶え間なく流れ、
考える暇を与えてくれません。
ややもすると、専門家と称する人たちや
コメンテーターが、したり顔で「これが原因です」
とちゃんとした検証もぜずに言っておしまいにする
ことが大半です。
基本的にテレビは視聴者の興味を引くように大げさに
物事を伝えてきます。
テレビに引っ張りだこの池上さんは、あえて言わなかった
のかもしれませんが、私が勝手に想像するに、
小学生に対して論理的で具体的なアドバイスとしては、
「テレビをつける暇があったら本を読みましょう」
「明るいうちは外で遊びましょう」
ではないでしょうか。
小学生がテレビのニュースなどを毎回論理的に調べあげて
いったら、
「大人はみんなウソつきだ」
もしくは、
「ウソをついてもだまされるほうが馬鹿なんだ」
こんな考えを持ってしまうのではないかと心配になります。
しかし、池上さんのような良識を持った方がテレビに
でられたことは正直少しホッとしています。
子どもたちには池上さんに習って
どんどん論理的思考で楽しい世界を
つくっていってもらいたいです。
そのためにも、大人が一番身につけなければいけませんね。
そんな論理的思考が身に着く一冊。
池上彰さんも推薦の一書を紹介します。
『食べモノの道理』
-まことしやかな健康情報に惑わされないために-
佐藤達夫・著
詳しくは→★
これは、食べ物について語りながら、
実は論理的思考法を教えてくれる本なのです。
(池上彰氏推薦文より一部抜粋)
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