木曜日

「純米クッキー」事件、朝日新聞の記事を読んで

「あきたこまち米使用純米クッキー」

「こしひかり純米クッキー」

この二つの商品を見て連想するのは、
お米を主原料としたクッキーであることは容易に想像がつくのではないだろうか。

しかし、この商品に含まれる米粉の量は、原材料のたったの0.004%!


工場での一回分の原材料232キロのうち、小麦粉65キロ、砂糖48キロに対し、
あきたこまちとコシヒカリの米粉はそれぞれ10グラムだった。

232キロのうち10グラムをわざわざ入れる行為が、
逆に良心的にさえ思える分量にびっくりした。

まあ、計算するとそうなるということであって、最初はもう少し入れていたのだが、
徐々に入れる量を減らして、結局、実際は入れていないことも
あったのではないかと推察されます。

業者のいいわけは、よくある典型的なものであって、
「原材料に使っていればいいと思った」とい苦しい言い訳だったのですが、

私が一番驚いたのは、消費庁は

「『純米』というからには、原材料として最低5,6割は使っていないといけない」

という見解だったというところです。

純米の『純』という文字を事典で引くと、

ほかの要素をまじえず、そのものだけである(新明解国語辞典より)
他の物が少しもまざらないこと。自然のままで、つくりかざらないさま(広辞苑より)

「純米クッキー」

みなさんは、この商品に含まれる米粉が原材料の5.6割であっても
納得できますか。

子どもや、大切な人にクッキーを焼いて、
原料の半分を米粉、あとの半分を小麦粉を使ったとして、
「これ、純米クッキーだから食べてみて」
と言えますか。

国語として間違っているものを、国が5,6割ならいいと認めていることに対して
私は違和感を感じます。

「義務教育~高等教育」をほとんどの国民が受けてきた日本人が
「純米」という表記をみてどう連想するかを、
日本の最高教育を受けてきたであろう消費庁に努められている方々が
わからないはずがないと思います。

クッキーであれば、笑ってすまされるであろう問題ですが、
こういった些細なことも大きな問題へとつながっていくかもしれませんし、
誠に残念なもやもや感が残りました。


10月27日ごろに新刊が発売されます。
タイトルは

「食べモノの道理」
-まことしやかな健康情報に惑わされないために-

日本一わかりやすいニュース解説でおなじみの
池上彰氏より推薦いただいた一冊です!

食品をめぐる迷信がいかに多いか、この本を読むとわかります。
そんな迷信を一刀両断。目からうろこの連続です。
これほどまでに「物の道理」をきちんと説いた本があったでしょうか。
これは、食べ物について語りながら、実は論理的な思考法を教えてくれる本なのです。
(池上彰氏推薦文より)



健康的で安全なおかつリーズナブルな食生活をおくりたい方にお薦めです。

ご期待ください!

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