「心がフッと軽くなる「瞬間の心理学」名越文雄・著(角川CCS新書刊)
を読んでの感想。
メディアでの一面ではとらえきれない非常に深い洞察力と想像力、人間愛に満ちた人として、以前から注目をしておりました名越先生。
本書を読んで、精神科医のプロとして日夜人間の本質と向き合ってこられた方の言葉は、心理を深く追求する真摯な言葉として深く感動しました。
学術的な側面だけでなく、実体験をもとに、多くの患者さんたちと向き合うことで、患者さんの病理を自己として受け取りその本質を追究し療法としてゆく姿が文面から行間から読み取れました。
本書で「うつの人は心が激しく混乱している」さらに、「そもそも人間の意識はそのぐらい混乱してる・・・・。ということを認識しなければならない。」
「僕が臨床的に見て確信するのは、人間が最もエネルギーを浪費するのは感情的になったときだということです」
「感情的になるというには、要するに「怒りの感情をもってしまう」ことです。・・・怒りやいら立ちを周囲の人間にぶつけたとき、一番損しているのは、実は感情的になった本人なんです。」
「怒りは外に発散しても容易に消えませんし、内にとどめても消えませんから。」
これらの言葉を私自身もそうですが、みなさんも共感できるのではないでしょうか。
また、名越先生は一年ほど前から、毎日瞑想しているそうで、それを大切にしているそうです。
さらに、瞑想することが手段ではなく目的になってしまうと、それが「しなければならない強迫観念」となってしまいがちなことも指摘され、そういうことに対して意識してやっていかねばばらないとおしゃっています。
この本の本質は、たんなるハウツーではなく、(精神とは人間とはなにかを考えさせられる一書ではないかと思います。
それはまさしくスピリチュアルな世界であり、その生きずらさや閉そく感、その対処法を
「スピリチュアル・ハート‐ほんとうのあなたを思い出すために」野口健三/著
では、明快に答えています。
現代人はすべて癒しが必要であること。
癒しとは、自分を愛すること。
癒しの方法=スピリチュアルな目覚めは人それぞれだが、手段に依存しないこと。
すべての道はスピリチュアルな道に通じていること。
あらゆる感情を感謝し手放すこと。
恐れの感情から愛の行動へと変えていくこと。
本書を読めば、名越先生の深い部分がさらに理解でき、「あなたがいましなければならないこと」を自然と理解できるようになります。
また、感情を手放す方法もいくつ紹介していますので、自分に合った方法で試しすことで、日常のストレスから解放され、日常に輝きがもたらされます。
現代社会をどう生きたらいいのか、迷っている方、日々日常に疑問を感じている方、ストレスや感情をうまくコントロールできない方、人間とは、生きるということはどういうことなのか知りたい方に読んでいただきたいです。
「スピリチュアル・ハート」
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