火曜日

グループ読書と農薬の話

先日、群馬県沼田市でグループ読書を37年前からされている、林東一さん(82歳)とお話しする機会をいただきました。

沼田ブッククラブは現在10名(男5名・女5名)。

選定本は、各月の当番制でジャンルの偏りなくさまざまな本が選ばれるそうです。

自分が普段は絶対読まないであろう本を読む機会ができ、自分と違った感想に驚きや共感を得ること、さらに意見や考え方などお互いに話し合うことがとても勉強になり楽しいとのこと。

ケータイやインターネットによって、便利になった分、面と向かって話す機会が減っていることに非常に危惧されてることも印象的でした。
82歳になられても、社会の利便性に潜む問題をしっかり認識し、問題に対してしっかりと組んでいる姿に本当に頭が下がる思いでした。

また、「林.家庭菜園教室」を主催され、
『あなたなの手作り野菜をあなたの食卓へ』というキャッチフレーズとともに
家庭菜園の普及にも努められています。

お話の最後に、昔はかかしを立てるなどスズメを追っ払うのに苦労したが、最近は農薬のせいか、
虫はおろかスズメがほんとに少なくなった。
たぶん、スズメなんかは農薬が悪いことがわかるんかな。ハチも減ったというし。
さみしいというか、農家にとってもいいことなのか悪いことなのか・・・。

複雑な心情もあらわにお話された内容に、私も農薬やまの農業や食品について考えさせられました。

ネオニコチノイドという新種の農薬は、現在の日本や世界の農業になくてはならないものとして、普及しています。
ハチが消えている原因とされ、ヨーロッパでは使用禁止の国もあるようですが、それが100%原因として解明されているわけではないそうです。

危険性があるものは極力避けたほうがいいということは当たり前のようですが、簡単に無農薬野菜を作れるほど甘くはないのが実際のところです。

現在の野菜は、見栄えも味もよく収穫量も多くと品種改良された結果、病気や害虫に非常に弱い植物となっています。

農薬をやめた途端、一気に日本の農業は成り立たなくなってしまう可能性もあると思います。

しかし、安全で安心な食生活は人間だけでなく動物たちのことも考えていかないと、地球環境はますます人類にとって厳しいものになるのではと思います。

グループ読書から一転、重いテーマのはなしになりましたが、
林東一さんから、一期一会の大切さ、
さまざまな学びをいただいたことに感謝いたします。


みなかみ町の風景

星のブルーベーリー園

超低農薬で育てているおかげで
10~20羽のスズメがネットの中にどこからか入ってきて
朝と暮れの涼しい時間帯は大賑わいだそうです


滔々と流れる利根川

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